RCJ世界大会の準備指南
やってまいりました!今年も世界大会のシーズンが始まります!!(早い)
去年の経験から「これ持って行ったほうがいいよー」という情報を世界大会組のチャンネルに流そうとまとめていたのですが、折角なら全体に公開したほうが良くねって思い記事にすることにしました。世界大会をきっかけに初めて海外に行く人も多いと思います。
この記事では
- 世界大会に持って行ったほうがいいもの
- 渡航中の立ち回り(?)
について去年感じたことをもとにゆるーく書いていこうと思います。大会レポートではないので、大会レポートが見たい方はこちらのRoboCup2023 Bordeauxをご覧ください。
持ち物
去年持って行って良かったもの、持っていかずに後悔したものをずらずらとならべていきます。
セキュリティーポーチ(必須)
世界大会というより海外渡航に必須なものです。
これはズボンの中に完全にしまい込んで使うタイプで、目についてはいけないので街中で出し入れはしません。僕は主に
- 旅券
- 顔写真(大使館で旅券再発行に必要)
- 予備のクレジットカード
- 日本円 2万円
を入れていました。これだけあれば、これ以外の全てが盗まれたとしてもなんとか日本に帰れます。
クレジットカード(必須)
⚠️ 以下の内容は、去年フランスに行った人が今年オランダに行く人に向けて書いているので、開催地によっては情勢が全然違うと思います。
大人のみなさんなら普通持っていくと思いますが、RCJ参加者は未成年も多いので一応書いておきます。
現地での決済は基本的に全部カードだと思っていいです。これはデジタル先進国というより、現金を所持するのが治安上の理由で良くないからでしょう。偽札とか、盗難とかの感覚は日本ではあまりありませんよね。
去年見た感じだと、JCB使えるところはほぼなかった(JCBロゴ一回も見てない…)のでヨーロッパならVISAかMastercardがいいと思います。クレジットではなく、デビット決済でも問題なく通りました。カードを財布から頻繁に出し入れするのもあまり良くないと思うので、Apple PayとかGoogleウォレットを設定してタッチ決済できるようにしておくといいと思います。
錠前とセキュリティワイヤ
荷物からは目を離さないは基本ですが、やむを得ない場合も存在します。(スーツケース持って特急乗る時とか。)登場頻度はあんまり高くないですが、あると安心なグッズです。
ポータブル半田ごて
コンセントが100Vの国なんて日本くらいなので [要出典] 持っていく電子機器の電圧には気を遣う必要があります。たいていのもの(充電器など)はどの電圧にも対応しているのであまり気にしなくてもいいですが、僕たちが持って行った半田ごて(FX-600)は対応していません。
乾電池で動くタイプの半田ごてを持っていたので、モバイルバッテリーから給電して半田作業を行いました。僕たちはそもそも大会で半田をほぼ触らなかった(スーパーチームでの改造くらい)のであまり支障はありませんでしたが、触る可能性の高いチームはちょっと良いポータブル半田ごてを買っても良いと思います。
最近はUSB-PD給電のやつとかありますし、使ったことないですが良さそうだなと思ってます。僕もほしいのでちょっと狙ってます。
和食
現地で全部買ってたら破産する(この記事を書いている時点でEURJPY = 163円‼︎)のと、単純に日本食うますぎという理由で多少は持っていくと良いと思います。去年はメンターの方々がレンチン白米とお湯入れるだけお味噌汁を持ってきてくださってマジで救われました。
食べ慣れてないものばかりだと体調を崩しかねないので、現地調達と持ち込みのバランスをうまく取れるといいんじゃないでしょうか。ただ国によっては食品の持ち込みに制限がある可能性があるので渡航前によく確認してください。(肉とかダメな国多い)
龍角散のど飴
去年のフランスの大会では、湿度が低く(特にパリ)喉をやられました。The 西岸海洋性気候って感じでした。調べた感じ今年のオランダもCfbに属するらしいので、似たような感じだと思います。日本の夏は湿度が高いので、案外体が適応できてなかったようです。
「別に要らなかったね」で済むのがもちろん理想ですが、「持って来れば良かった」になった時に後悔しかねないので持っていくといいのではないでしょうか。1パックあれば十分だと思います。ちなみに他に持って行ってたただのキャンディーは全然効かなかったので、龍角散すげぇって感じ(語彙)でした。
まともなキャスターのスーツケース
去年、どうせ壊されるでしょ()って思って安いおもちゃlikeなスーツケースで行ったら、現地の空港に着いた時点で本当にキャスターが玉砕していました。この状態で2週間ヨーロッパ特有の石畳の上を移動するのは苦痛でしかなかったです。
別に高くなくていいので、キャスターがしょぼいやつは避けたほうがいいです。
お菓子・お土産
日本のお菓子や文房具、5円玉はお土産としてめっちゃ喜ばれるのでちょっと多めくらいに持っていくと交流ができていいと思います。5円玉が人気なのは、穴の空いた硬貨が世界でも珍しいからだとか。
ちなみにこちらがあげるように、向こうもたくさんくれるのですが、もらったら不用意に食べずに一回パッケージは確認したほうがいいと思います。
ブラジルの綺麗なお姉さんに「ブラジルのお菓子あげる〜、ただのキャンディーだけど良かったら食べて笑」みたいなこと言われて餅氏が食ったみたいですが、めっちゃ辛くて日本人にはキツいレベルだったそうです。笑顔に騙されては(騙すつもりはないのだがw)いけません。
電源タップ
会場にも電源タップがありますが、もちろんヨーロッパのCタイプ(≠USB-C)で用意されます。日本のAタイプはCタイプには刺さらないので変換プラグが必要です。
この変換プラグを大量に持って行ってもいいのですが、かさばるし面倒ですよね。変換プラグを電源タップにつけて、電源タップに日本で使ってた機器を接続するようにするのが楽でいいと思います。
大量の予備部品
現地ではほぼ加工できないので、予備部品を大量に作っておきましょう。日程が長いので全国よりも多い量が必要だと思います。ロボットを追加で一台丸々組めるくらいにはあると安心です。
僕たちはロボットをもう一台組んで持っていきました。普段は分解ショーして交流して、緊急時に予備部品にする目的です。
耳栓・アイマスク
機内で寝るようです。飛行機に乗ったら、眠たくなくても現地時間に合わせて睡眠リズムを強制是正しましょう。
アイマスクはぶっちゃけなんでもいいのですが、耳栓は品質が全然違うのでちゃんとしたものを買うことをお勧めします。100均のものはやめたほうがいいです。僕はMOLDEXのCamoPlugs, Pura-Fitってやつを使ってます。(CamoPlugsは強力にシャットアウトできるが、Pura-Fitの方が付け心地がいい)
どちらも10ペア600円ほどなので、これで睡眠が手に入るなら破格です。
歯磨きと洗顔料
ほんのちょっとでいいです。国際線乗る日は風呂とか入れない時間が2日くらい続くので、機内でちょっと歯磨きと洗顔できるだけで全然違います。
乾きやすい服
おしゃれしようとしてジーンズ持っていてシンプル後悔しました。
Prime Video
まぁこの辺は個人の嗜好なのでどうでもいいです。飛行機でめっちゃ暇なので、見たい映画とかドラマをあらかじめiPadに大量にダウンロードしていくといいと思います。機内でのインターネットは期待してはいけない(衛星通信だから。Twitterでギリ文字が読み込めるくらい。)ので、YouTubeとかは無力化します。
なんか調べたら僕らの便は経由の都合で片道の飛行時間が20時間ほどになるので今年は結構覚悟してます。面白い映画あったら教えてください。僕はバカっぽい映画が好きで、恋愛系は苦手です。
余談ですがポルトガルの “プレゼンシート丸めて振り回しニキ” に暴れん坊将軍の殺陣見せたらめっちゃウケてました。
その他
まぁあとは自分で考えてください。Happy Life, Happy Trip!!
立ち回り
楽しく大会を過ごすためのおすすめの立ち回り。割と個人の思想が含まれます。
荷物の冗長化
誰か1人のスーツケースに工具、もう1人に予備部品、もう1人に食料…というパッキングをするとロストバゲージした時に詰みます。みんなでちょっとずつ持っていくのが良いと思います。
なくなったら困るような使用頻度が高い工具は2セット持って行って冗長化したほうが安全です。間違ってもリュックに入れないように!!!(空港の保安検査でとられる)
写真を撮ろう
大会期間中って結構意識しないと写真を全然とらなくなりがちなので、意識して写真を撮りましょう!滅多にない機会なのでたくさん記録に残した方がいいです。他チームの日本勢の写真などを撮りあってもいいと思います。(メンバーで協力して何かをしてる写真となると、本当に枚数が少なくなってしまう…。)
たくさん写真を撮るべきなのは、大会期間中だけではありません。ロボットについて質問された時に言葉でうまく伝えられなくても写真を見せれば大体伝わることが多いので、日本でロボットを作っている期間中もたくさん写真を撮っておくとすぐに参照できて便利です。
コミュニケーションは意外となんとかなる
英語ができなくても変に萎縮する必要はないです。「お前英語も話せないの??」みたいな人は1人もいませんでした。逆にお前ら日本語話せんの?すげー!漢字教えてよみたいなのはありました。
単語並べるだけでも結構伝わりました。学校で時制の一致とか語順とか文法とかめっちゃやると思いますが、これらがしっかりできていないと伝わらないと思っていたので、かなり意外な経験でした。(でももうちょっと勉強していけばよかったとも思っています。)
💬 個人的によくつかったフレーズ
- Easy English please.
これいうだけでマシンガントークだったのが急に知ってる単語ばかりになるチートフレーズ。最強。 - Lack Of Progress…
今考えてるからちょっと待ってって言いたい時。RCJ限定。ちょっとジョークが含まれる。 - I’ll show you.
もうだめだ〜って思った時、見せて伝える技。大体これで解決できる。このために写真を撮っておいてよかった。
伝える意思さえあればなんとかなります。一緒に頑張りましょう。
余談;数回しか使っていないので実際どうなのかよくわかりませんが、義務教育で習う「Pardon?」はマジで一回も通じなかったです。「Sorry?」は通じるけど、そのままの速さで言い直されるだけなので、結局聞き取れない。そこで編み出したのがさっきのEasy En(略
ジュニアパーティーに行こう
大会終わってから気づいたんですが、去年ジュニアパーティーに行った日本勢は案外少なかったようで…。
任意参加ですが、世界大会ではこのようなジュニアパーティーというものが存在します。これは単純に飲み食いしながら踊り狂うだけの会です。
自分もあんまり熱気がある会場には行かないタイプ(地元の祭りとかもう何年行ってないことか…笑)ではあるんですが、行ってみたらめっちゃ楽しかったです。何よりも日本では滅多に経験できない雰囲気なので、物は試しで行ってみると交流もできて貴重な経験になると思います。
踊れないって?リズムに合わせて飛び跳ねてればなんとかなります。飲み専も食べ専も大歓迎です!!!EDMに合わせて盛り上がりましょう!!!言語?なにそれ関係ねぇ!!
終わりに
世界大会は本当に楽しいです!!大会の規模だけでなく、雰囲気も日本のものとは全然違います。開閉会式ですら盛り上がりがすごくて圧倒されます。
今年や今後世界大会に選抜された皆さんは、是非日本ではできない経験を多くしてきてください!!オランダいく皆さんは現地で仲良くしましょう!!
追伸; 去年サッカーの会場ではLi-Poをたくさん持ち寄って直列にして最強のキッカーを作る遊びをしていたようです。日本じゃ絶対できないよねこれ。
Comments